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新刊: 日本のファイバフューズ研究のReviewが掲載

Space-Division Multiplexing in Optical Communication Systems
Extremely Advanced Optical Transmission with 3M Technologies
https://doi.org/10.1007/978-3-030-87619-7
Springer Series in Optical Sciences book series (SSOS,volume 236)

Chapter 7 High power issues
Toshio Morioka, Kazi S. Abedin, Nobutomo Hanzawa, Kenji Kurokawa, Kazunori Mukasa, Ryo Nagase, Hidehiko Takara, Shin-ichi Todoroki, Makoto Yamada & Shuichi Yanagi
Pages 409-451 https://doi.org/10.1007/978-3-030-87619-7_7

私は 7.1.1節 Basic Properties を執筆しました。

中空コアファイバ(シリカガラス製)の連続プラズマ破壊

より強い光を伝搬可能にすべく、光を閉じ込める領域を空気にした中空コアファイバが開発されていますが、ファイバフューズに似た現象が観測されたとの報告です。ビデオ映像付き。

I. A. Bufetov, A. N. Kolyadin, A. F. Kosolapov, V. P. Efremov and V. E. Fortov: “Catastrophic damage in hollow core optical fibers under high power laser radiation”, Optics Express, 27, 13, pp. 18296-18310 (2019).

ガラス内部を起点とするプラズマ誘起穿孔

D. Tokunaga, S. Sato, H. Hidai, S. Matsusaka, A. Chiba and N. Morita: “A
novel method of triggering fiber fuse inside glass by optical breakdown and
glass drilling as its application”, Applied Physics A, 400 (2019).
doi: 10.1007/s00339-019-2691-9

ファイバフューズ類似現象をガラス片内に誘起して穿孔に用いる研究の続報です。CWとパルスのレーザー光を重ねて集光し、パルス光でプラズマを誘起しCW光でそれを成長させています。ビデオ映像付き。

解説「ファイバフューズ現象」

プラズマ・核融合学会誌の小特集「誘電体光学材料の損傷」に記事を寄稿しました。ファイバフューズ現象を散逸ソリトンの視点から完結にまとめて、2年前の論文の内容を紹介しました。オープンアクセスです。表紙をクリックして目次のPDFファイルを表示させ、記事をクリックしてください。

論文「Quantitative evaluation of fiber fuse initiation with exposure to arc discharge provided by a fusion splicer」

ファイバフューズの点火現象を初めて定量的に評価しました。融着接続器を使うので、再現性も確保されていると自負しています。

S. Todoroki: “Quantitative evaluation of fiber fuse initiation with exposure to arc discharge provided by a fusion splicer”,
Scientific Reports, 6, 25366 (2016). doi: 10.1038/srep25366

論文「Observation of polymer optical fiber fuse」

東工大の水野洋輔博士らのグループが、ポリマー系光ファイバにおけるファイバフューズを報告し、管理人もお手伝いしました。

Y. Mizuno, N. Hayashi, H. Tanaka, K. Nakamura and S. Todoroki:
“Observation of polymer optical fiber fuse”,
Appl. Phys. Lett., 104, 043302 (2014).

非公式 video abstract:

論文「Optical losses in silica based fibers within the temperature range from 300 to 1500 K」

ロシアのBufetov博士らのグループが、光ファイバの損失の温度依存性を詳しく測定した結果をロシア語で報告しています。

D. A. Dvoreckii, V. F. Hopin, A. N. Gur’yanov, L. K. Denisov, L. D. Ishakova and I. A. Bufetov:
“Optical losses in silica based fibers within the temperature range from 300 to 1500 K”,
Science and Education: electronic scientific-technical journal, 5 (2013).

Google翻訳で英語に直すと意味が取れます。

記事「研究者の目をくらまし続けてきたファイバフューズ」

電子情報通信学会誌の学生/教養のページに標記記事が掲載されました。ここからダウンロードできます。

なお、電子情報通信学会和文論文誌Bにもファイバフューズ関連論文が一報掲載されています。首藤義人著「光コネクタにおける高パワー通光時の損傷現象の検討」

解説論文「ファイバフューズの伝搬モードと伝搬しきい値」

電子情報通信学会和文論文誌B の特集号「ネットワーク社会のさらなる発展を支える光通信技術論文」において、表記解説論文が掲載されました。ここからダウンロードできます。ちなみに、今月のOFC/NFOECのポスターセッション(JW2A.11)では、この内容プラスαを発表します。
なお、この号にはファイバフューズ関連論文がもう一報掲載されています。黒河 賢二 著「光ファイバ通信の高入力化に向けた光ファイバの検討」

(4/3追記)アクセス上位論文の3位(2013年3月)に入りました。